星名理論のイメージトレーニング

 　ラグビーではイメージトレーニングが重要です。星名先生の理論を実践するときもイメージトレーニングを重ねました。

　私のイメージトレーニングは下のアニメーションのような動きをイメージしていました。これは星名先生に「極端に浅いアタックライン」を教えていただく前から、高校の時からしていたものです。当然私の立つ位置はこのアニメの位置より少し後ろでした。

　しかし、味方のバックスとフランカーの動き、相手のバックスとフランカーとナンバーエイトの動きまではこのアニメーションのように、毎晩イメージしながら、ボールを受けるまでに、どのように走るか、もし突破したらどのコースを走るか、その時の相手のカバーディフェンスの動きはどのようになるか、イメージを作り上げ、それを練習や試合で試していました。

 

　でもスタンドオフから横一線に並ぶほど、極端に浅いアタックラインはイメージしたことがありませんでした。

　星名先生の指導を受け、上のようなイメージトレーニングを繰り返すようになったのですが、当然色々なバリエーションをイメージしておきました。

 

　相手のスタンドオフ、センターが予想以上に早いタイミングで飛び出してきた時にはどのように対処するか、私のマークのセンターがスピードを緩めなかったらどうすか、などです。

 

　例えば、私のマークのセンターがスピードを緩めずに走ってきた場合、小さく内側に走り込み、早めにタックルを受けるようにして、ノーボールタックルのペナルティをとってもらうようにする。

 

　これはノーボールタックルのペナルティをとってもらうために、タックルをされに小さく内側に走り込むことが重要で、大きく内側に走り込めば突破する自信はあるのですが、ペナルティをとってもらうためにはタックルをされることが必要なので、小さく内側に走り込んで、タックルをされに行きます。

　

　内側に走り込むのは、上のアニメのように、最終的には外側に走り抜くので、相手に内側に来るのでは、と意識を持たせるためです。

 

　星名先生、岡先生の指導を受けるようになってから、相手に合わせてプレーをするという考え方から、自分のプレーに相手に合わせさせると言う主体的思考に変わりました。

　イメージトレーニングもそれまでの受動的思考から主体的思考に変わり、戦術的ものから戦略的なものに変わりました。

 

　80分間の試合時間の中で、味方のフォワードを前に走る場面を、試合開始からできるだけ早い時間に、このような場面を作り出すには、どのような順序でプレーを組み立てれば良いのか、考えるようになりました。

　このように毎日のイメージトレーニングは私の習慣となり、ビジネスの遂行についても同様で、先々どのように仕事を進めていくか、シミュレーションを行うようになり、仕事を進めていく過程での起こり得る問題点などを事前に予測するような習慣ができました。

 

　ラグビーのような変化が常態のスポーツのイメージトレーニングはビジネスを遂行する時のシミュレーションと似通っており、非常に役立つものだと感じています。