近鉄戦でのラックに入ってトライ
私は身長が173センチ、体重が60キロ弱で今でもほとんど変わっていません。体重が軽いのでラック(両チームの3人以上の選手が立ったままでボールを奪い合っている状態)には入ることがありませんでした。
岡先生の考え方は、「バックスの選手はその選手がラックに入ればボールが取れるのであれば、必ず入れ」と言うもので、「ラックの初期で人数が少ない時にはバックスの選手でもラックに入れ」と指示されていました。
でも私には「お前は好きにしろ。お前がラックに入ってボールが味方ボールになったとしても、お前のいないバックスにボールを回した方が良いのか、それともお前がバックスにそのまま残って、相手にボールを出させた方ば良いのか、よく分からん。お前の常識では考えられないプレーは悪い流れを変える時がある。万が一、お前がラックに入って、相手にボールを取られて、お前がディフェンスにいない事を考えたら、無理に入る必要はないかも知れない」
大学4年生の近鉄戦では私はラックに入りました。当時の近鉄は同志社から石塚さん、坂田さんという、日本を代表するレジェンドが入り、日本選手権で優勝しているチームでした。
下の写真の記事にあるように、私はこの試合で2トライしましたが、二つ目のトライはラックの中に入って、トライしたものでした。
相手ゴール前の4人ほどの選手が入り乱れているラックで、すぐ前にいた私には、ラックの選手の間に隙間があり、その先にボールが見えていました。痩せて細い私なら、この隙間に入り込み、相手側に出ることができるのではと思い、突っ込んでいきました。
普通はラックに入ると選手に肩をつけ押すのですが、私は押さずにすり抜けました。そうしたら目の前にボールがあり、もうラックの外にいたので、ボールを手で拾うことができるのでボールを拾ってそのままトライしました。
これには岡先生もびっくりしたようです。「お前は、本当に常識では考えられないことをするな」と言って、笑っておられました。
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