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2022-01-14

星名理論と岡理論 58 戦略の実施順序と時間配分 10

 民事裁判での本人訴訟。


 刑事裁判はどうか知りませんが、民事裁判では資格のある弁護士に依頼しなくても、原告本人が弁護士なしに訴訟することもできます。1番の問題は証人尋問の時に、尋問してくれる人がいないので、裁判官に尋問してほしい内容を手渡し、尋問してもらい、それに対して証言することになります。

 私は2回、本人訴訟を行い、2回とも和解でしたが、勝訴と同じぐらいの条件で和解しました。裁判の結果は裁判官次第だと言うことを実感しました。
 最初の裁判官は若い女性で、途中で転勤で変わりましたが、次の若い女性の裁判官も公平に審理を進めてくれて、和解をしました。

 2度目の本人訴訟は酷い裁判官に当たりました。若い裁判官で、被告側の弁護士とは同年代の顔馴染みみたいで、誰も傍聴人はいないので、法廷で弁護士と「あの件はどうしますか?」などと、雑談すると言う酷い状態でした。これはもう、勝つ見込み全くないと思い、決定的な証拠の会話の録音テープは控訴用に残しておきました。

 証人尋問もひどいものでした。私が渡している尋問してほしいことは何も聞かず、私の主張を否定するような質問ばかりでした。相手側の証人も私が録音テープを証拠として出していないので、好き勝手に証言していました。当然私の敗訴で判決文も、出鱈目なひどい物でした。

 私はすぐ控訴し、また証人尋問で偽証した相手の担当者を、裁判での彼の偽証で敗訴し、損害を受けたとして損害賠償を求めて、新たに提訴しました。

 1回目の口頭弁論で裁判官と大喧嘩です。
 裁判官が「偽証を争うのであれば、元裁判で一緒に争うべきだ。訴訟を取り下げろ」「裁判官がええかげんだから、新しく訴訟を起こした。それが気に食わないのなら、判決書を書け。判決が不服だったら、当然控訴する」「裁判はこれで結審する」
 初回の口頭弁論で、裁判官と原告が喧嘩をして結審すると言う、おそらく誰も経験したことのないような結末です。これは相手側弁護士には相当インパクトがあったようです。
 こんな気狂いみたいな原告との裁判は早く終わりにしたいと思ったようです。

 最初の裁判の高裁での控訴審の初回の口頭弁論で、高裁の裁判官がいきなり和解を提案してきました。一審の判決文が酷いし、私が決定的な証拠の録音テープがあることを記載してあるし、私の狂気が尋常ではないので、早く決着したいと思ったようで、非常に良い条件が提示されたので、和解となりました。

 この時も岡先生の戦略の実施順序と時間配分の教えは効果的でした。
 ラグビーの80分間の勝負で、前半は点数には拘らず、後半の勝負に向けての布石となるようなプレーを沢山しておき、勝負時に自分達の得意なプレー全て出す、と言うものです。
岡先生 グランドの写真

 地裁の裁判官の酷さを初回から感じていたので、今回は高裁で勝負と決めていました。だから決定的な証拠は地裁では提出していません。最初の女性が裁判官の時には勝負時は証人尋問の時、と決めていたので、それが決め手となりました。今回は地裁の酷い裁判官に証拠を提出しても、負けることは決まっているので、決め手の証拠は出しませんでした。
 
 決め手となる証拠は出していないので、地裁の裁判官は証拠がないので、控訴はしないだろうと思ったのか、酷い判決文を書いていました。結果的には、全て私の読み通りに展開し、和解ですがほぼ想定通りの結果でした。

 30年ほど前の話ですが、今の日本の司法はあの時以上に腐り切っていると思っています。
 一人一人がもっと声を上げることが必要だと思っています。

星名理論と岡理論 57 戦略の実施順序と時間配分 9

 Rudyという弁護士が主人公の映画「レインメーカー」


 ルディに教えてもらったものは一人の男としての生き方だけではありません。Rudyと言う名前が気になり、レンタルビデオで見た「涙のウイニングラン」の原題は「Rudy」で、思わず借りて見てしまいました。アメリカンフットボールの実話の映画で素晴らしいものでした。
 詳しくはこちらから

 その後また「Rudy」という名前の主人公の映画「レインメーカー」を見てしまいました。
 ジョン、グリシャムの原作の「原告側弁護人」、フランシス・フォード・コッポラ監督、マット・ディモン主演の法廷物ものです。
 レインメーカーの詳細はこちらから

 それまで映画やテレビでサスペンスはよく見ていたのですが、法廷物はあまり見たことはありませんでした。以後は法廷物も好きになり、テレビもよく見るようになりました。

 その後裁判を経験することになり、法廷物を見るようになったことが非常に役立ちました。
 自分が原告としての初めての裁判で、証拠がなく、勝てる見込みがないので、なかなか弁護士が見つからず、弁護士なしで裁判をする本人訴訟となってしまいました。

 星名先生の真逆の発想で、証拠がなければ作れば良いと思い、内容証明の手紙を送り、争点を書証として残すようにしました。そのやりとりをしているうちに決定的な証拠が見つかったのですが、それは隠して、手紙のやり取りを続けました。

 ここでも星名先生と岡先生の戦略の時間配分と実施順序は有効でした。
 
 私は、ラグビーの試合と同様に、この裁判の全体像をイメージし、勝つためには、どういう順序でこれらの証拠を出すべきか、色々考え、最も効果的なこの決定的な証拠の出し方は、裁判の終盤の証人尋問の時に、突然決定的な証拠を出すのが一番効果的だと思い、それまでの準備書面(裁判の時、自身の主張や相手への反論などを書いた書面)のやりとりなどは、この時に、利用できる証拠となるように組み立てていました。

 裁判長は若い女性の判事でしたが、非常に公正に審理を進めていました。準備書面のやり取りとそれまでに提出していた証拠では、私の主張が事実であるとは感じていたようですが、決定的な書証は、まだないので、どのような判決にすれば良いのか、迷っている感じでした。
 何度か和解を進めてくれたのですが、相手の提示額があまりに低く、私が応じなかったので、困っている様子でした。

 この証人尋問の時提出した証拠で、私の主張が真実であると確信したようで、裁判長の職権による和解として、私に非常に有利な条件で、結審しました。 
 
 星名先生の天動説の時代に地動説を説くような、全く真逆のような発想で、岡先生の、戦略の実施順序とその時間配分は、裁判と言う場で、証拠がなくてプロの弁護士が引き受けるのを嫌がったケースで、全く裁判の素人の私が弁護士のつかない本人訴訟で勝利するような結果をもたらしてくれました。

 ルディのおかげで、法廷物のドラマを見るようになり、少し裁判についての知識ができていたおかげです。
ルディとホットドッグ

 

2021-11-08

星名理論と岡理論 34 戦略の順序と時間配分 8

 PERT(パート)はビジネスや日常生活で非常に有益

 初めて仕事(キャンペーンの実施)にPERTの考え方を適用してみました。

 岡先生がパートの理論をご存知だったのかどうかは知りませんが、私がパートの理論を知ったのは卒業した直後です。その時、岡先生のラグビーの理論と同じだと非常に興味を持ち、少し勉強しました。

 岡先生の理論は80分間という試合の時間制限がある中で、FW戦で有利となる戦略的なプレイ(スクラムを相手より2人多い10人で組んだり、FW周辺で勝負)を試合開始直後から実施し、その次にバックスで広く大きく展開し、相手が広く動くようになったら、またFW周辺の勝負に切り替えるというものです。岡先生 パーティ

   岡先生ご夫妻でラグビーの同期会に出席された時の写真?あまりに人相の悪いのが沢山後ろにいますが、ラグビーの元選手で組関係者ではありません。

 重要なのはこの戦略の実施順序とその時間配分で目的はFW戦に勝利するということです。

 いろいろなプロモーションを連動させながら進めるキャンペーンはパートの理論を実践するのに最適の場でした。

 私が初めて広告代理店の営業としてとってきた仕事は車のメーカーのモーターボートの試乗会の実施です。車のメーカーが初めて売り出すモーターボートで高額商品のため、東京、大阪、名古屋で自社の高級車のユーザーを対象にした試乗会ですので、告知は招待状だけで、高額商品のため立派な案内状、パンフレットとロゴ入りのオリジナルな封筒とその宛名書きは筆書きが希望でした。

 私のサポートのついたベテランのイベント担当者は立派な案内状やパンフレットが原稿作成や印刷に時間がかかるので、これから始めるように私にアドバイスをしました。

 しかし、私はまず、封筒が一番先だとして、封筒を先に進めました。宛名書きが筆書きなら、これは達筆な人を集めて、手作業で一番時間がかかり、予測が不安定で、何よりも、これは封筒ができていないと作業が開始できないからです。

 立派な案内状やパンフレットは宛名書きが終わった時までに出来ておればば良いわけです。

 結果は私の予想通りで宛名書きが予定通り進まず、予定より大きく遅れ1週間以上遅れました。でも封筒の作成を一番先に進めていたので、発送予定日には間に合いました。

 重要なことはプロジェクト(作業)の全体像を把握し、その依存関係を理解して、とりかかる順序を決めることです。

 PERTは広告業界だけでなく、あらゆるビジネスや一般の生活でも利用できます。

 カレーライス作りのPERT図です。

カレーPert 3

 カレーライス作りのPERTの解説はこちらから

星名理論と岡理論 33 戦略の順序と時間配分 7

 PERTの考え方は仕事や日常生活に非常に役立ちます。
 日常生活にどのように役立っているかは戦略の順序と時間配分 6をクリックしてください。

日大戦の戦略の順序と時間配分
 大学選手権の日大戦の元になった岡先生の戦略のPERT図です。試合前は下図の通り実施する予定でした。

岡理論Pert図 3
 最初はAアタックから入り、10人でスクラムを組み、キックで敵陣に入りました。ここですぐBアタックに切り替えれば、トライを取れたのですが、敢えてフォワード(FW)戦を挑みました。結果的にはこの時点では点は取れませんでしたが、相手FWは体力を想像以上に消耗したように見えました。
 20分のAアタックの予定を30分ほどに伸ばし、Bアタックを10分ほどで終わりました。

日大戦記事1
 後半はAアタックから入り、日大のFWの疲労が見えたので早めに逆転するため、10分ほどでCアタックに切り替えました。  
日大戦記事2
 Cアタックに切り替えてすぐ逆転し、記事にあるように、再三相手ボールのスクラムのボールも取り、そのままの勢いでFW戦も圧倒し勝利しました。
 
 前半にバックスに回せばトライを取れる場面もFW周辺で戦い、マイボールのスクラムもすぐボールを出さずに二人多い10人でスクラムを押し続けるなど、スクラムで相手を圧倒するという岡先生の理論を実践することができました。

 



 

2021-11-07

星名理論と岡理論 32 戦略の順序と時間配分 6

 主婦はパートの達人


 岡先生に教えていただいた「戦略の順序とその時間配分」はビジネスでもプロジェクト管理に非常に有効です。プレーを作業、工程として考えると、プロジェクト全体を考えて、各工程の依存関係を明らかにして、どの作業を最初に取りかかるべきか、等を考えるものです。

 またこの考え方は一般の生活でも無意識に取り込まれています。

 「主婦はパートの達人」と言われるそうです。パートと言っても、パートタイマーのパートではありません。PERT (Program Evaluation and Review Technique)は工程管理の手法のことで、短時間に料理を作り上げるには作業の全体像が頭の中に出来上がっており、取りかかる作業の依存関係とその順番がきっちりとわかっているからできるものです。
 
 下図がPERTのカレーライス作りの作業の依存関係ですが、ほとんどの主婦はこの依存関係を無意識に頭に入れて料理しています。

カレーPert 3
 上図を簡単に説明すると、ご飯を炊いて、盛る作業が合計71分で、この赤線がクリティカルパスと呼ばれ、最も重要な作業でこれがスタートするのが遅れると、カレーライスが出来上がる時間が遅れます。カレーを作る作業は60分でご飯が出来上がるまでにカレーが出来上がれば良いので、11分の余裕があると言うことです。
 最後にカレーをかける時間が1分ですのでカレーライスが食べ始められるのは最短で72分後です。

 ラグビーの試合に勝つためには、自分のチームの戦略的なプレーを試合時間80分間の中で、多く実践できた方が試合に勝てる確率が高くなります。これはプロジェクト管理の発想そのものです。

 戦略的なプレーとは何かというと、FW戦を有利に戦うプレー、FWを前に走らせる場面を多く作る、もっと具体的な表現をすれば、ゲインライン(敵と味方の分断線、スクラムで言えば双方の最前線の選手の肩のライン)を突破すると言うことです。
 何故なら、ラグビーはボールを前にパスすることはできず、FWはボールを獲得し、それがバックスに回った時点ではオフサイドの位置にいることになり、ボールが自分たちの前に移動するまで、実質的にはプレーに参加できないからです。

 そしてその戦略的プレー(FWを前に走らせる)は試合時間80分間のできるだけ前の時間帯から多用し、FWが前に走っている時間を、相手より長時間にするということです。これが岡先生が私に指示した前回の記事に書いたAアタックです。
岡理論Pert図 3
 岡先生がパートの理論をご存知だったのかどうかは知りませんが、私がパートの理論を知ったのは卒業した直後です。その時、岡先生のラグビーの理論と同じだと非常に興味を持ち、少し勉強しました。

2021-11-06

星名理論と岡理論 31 戦略の順序と時間配分 5

 岡理論のPERT図的な考え方

 岡先生の指示をPERTT図的にまとめると次のようになります。

岡理論Pert図 3

 私が頭の中で考えていたゲーム戦略は「FW戦に勝つために、Aアタックの時間をどれだけ長く時間を取れるか」でした。例えば、最初のAアタックが20分で効果がないようであれば、更に10分間Aアタックを続け、その後Bアタックを10分実施する。
 そして後半はAアタックから開始し、時間を20分に増やし、Cアタックを20分間行う。
 このようなことをシミュレーションしながらイメージトレーニングを続けました。

 PERTは、対象とするプロジェクトの完遂に必要なタスクを分析する手法であり、特に各タスク完了に必要な時間を分析し、プロジェクト全体を完了させるのに必要な最小時間を特定する。
 
 私が岡先生から指示を受けた同志社大学の3年生の時にはまだPERT(Program Evaluation and Review Technique)のことは何も知らず、PERTのことを知ったのでは卒業直後です。
 初めてPERTのことを知った時、岡先生の指示と非常に考え方が似ているので、興味を持ちました。

2021-11-04

星名理論と岡理論 30  戦略の順序と時間配分 4

 

岡遠征、平尾?
 グランドで指導中の岡先生。 東田、児玉がいるので後ろ姿は多分平尾
 
 岡先生のアドバイスは私には大きな影響を与えることとなりました。
 高校1年生からの毎日のイメージトレーニングは戦術的な局所レベルの発想しかありませんでしたが、前後半をどのような順序で戦略を組み立てて戦うか、戦術レベルよりもう一段階上の戦略的なプレーとして組み立てるイメージトレーニングができるようになったからです。

 例えば、それまでは相手を抜く時、内側へ抜きやすい時には内側、外側へ抜きやすい時には外側と、相手のディフェンスの出方に合わせて、抜くコースを決めていたのですが、相手の出方は関係なく、戦略的にこちらから抜くコースを決めて抜きに行く、主体的な抜き方に変わりました。

 最初の一つ目、二つ目のプレーはトライや大きな突破に結びつかないかもしれませんが、そのプレーを先にすることにより、それ以後のプレーがしやすくなります。そしてそのプレーの方がチーム全体から見れば、勝利に貢献することに気づきました。

 そしてAアタック(FW中心のアタック)をどのような順序で組み立て、相手の反応がどのようになったら、Bアタック(バックス中心のアタック)に切り替えるか、などのイメージトレーニングを繰り返しました。

 ラグビーの試合を続けるようになると、程度の差はありますが、大抵の選手は無意識に、このような戦略的な思考になっていきます。ラグビーの選手が企業に貢献できる人材として好意的に見られるのはこのようなことからだと思います。

星名理論と岡理論 29  戦略の順序と時間配分 3

  ラグビーの試合に勝つためには、自分のチームの戦略的なプレーを試合時間80分間の中で、多く実践できた方が試合に勝てる確率が高くなります。

 戦略的なプレーとは何かというと、FW戦を有利に戦うプレー、FWを前に走らせる場面を多く作る、もっと具体的な表現をすれば、ゲインライン(敵と味方の分断線、スクラムで言えば双方の最前線の選手の肩のライン)を突破すると言うことです。

 何故なら、ラグビーはボールを前にパスすることはできず、アタック側のFWはボールを獲得し、それがバックスに回った時点ではオフサイドの位置にいることになり、ボールが自分たちの前に移動するまで、実質的にはプレーに参加できないからです。

 そしてその戦略的プレー(FWを前に走らせる)は試合時間80分間のできるだけ前の時間帯から多用し、FWが前に走っている時間を、相手より長時間にするということです。

 これが岡先生が私に指示した戦略の順序と時間配分です。

岡先生 少しセピア

 私は、80分間の中でどのような順序で戦略的なプレー(Aアタック)を組み立てるべきかイメージトレーニング(シミュレーション)を繰り返しました。

 私は高校に入って初めてラグビーを始めました。高校までスポーツは何もしていなかったので、15人しかいない選手の中で、ただ一人ポジションさえ決めてもらえない補欠の選手でした。私が急成長したのは毎日イメージトレーニングをしていた結果です。
 そのイメージトレーニングは主に、どのように突破するか?突破したらどのようなコースを走るかなど、戦術的なことばかりでした。
 岡先生に出会い、初めて戦略的なイメージトレーニングができるようないなりました。

2021-11-03

星名理論と岡理論 28 戦略の順序と時間配分 2

 戦略の順序と時間配分

 岡先生は「FW(フォワード)戦に負けらたラグビーは勝てない」と言うほど、特にスクラムを重視しておられました。そして考え出されたのがAアタックです。

 Aアタックの考え方
 スクラムサイドの攻撃とキック。マイボールのスクラムは10人で組む。10人対8人の闘いの場面の時間を長くする。例えば、スクラムでボールはすぐ出さずにスクラムを押し続ける。
 基本的に外へ展開しない(外へ回せばトライになる可能性が高い場合でも内に持っていき、再度FW戦に)。FWはバックスにボールを回しても、FWの周辺に走って来る事が分かっているので無駄に走る必要ばない。

 Bアタックの考え方
 Aアタックの結果、相手のFWが外へ展開しないようになったら、スクラムは8人に戻し、今度はキックをやめて積極的にバックスに回し、外へ展開する。

 Cアタックの考え方
 通常のバランスのとれたアタック

 標準的な時間配分、
 前半 Aアタック20分、Bアタック10分、Aアタック 10分
 後半 Aアタック15分 Cアタック25分

日大戦の試合経過

日大戦記事2
 相手FWの疲労度と得点経過を見ながら時間配分を変更。大学選手権の日大戦では得点では後半10分ぐらいまで相手にリードされていたし、前半の長めのAアタックで日大のFWが動きが鈍くなったと感じたので、早めにCアタックに切り替え、逆転した。

2021-11-01

星名理論と岡理論 27 戦略の順序と時間配分 1

   時間によってゲーム戦略を変える。スクラムを10人で組む

 星名先生と岡先生のラグビーに対する考え方は私の生き方にまで影響を与えています。同志社大学の2年生の時、初めて星名先生の直接指導を受け、天動説から地動説のように、「タックルポイントはデイフェンス側ではなくアタックする側が決める」という、当時の常識とは正反対の考え方を教えていただいてから、私の考え方はラグビーだけでなく、仕事や生き方にまでにも影響されました。

 まずラグビーのことから入りますが、3年生の時、大学選手権で、写真の記事の最初にあるように10人スクラムを組みました。 FWは8人ですので、通常はスクラムは8人ですが、当時は人数の制限はありませんでした。 スクラム重視の岡先生はマイボールのアタックの時、センターの石塚、ウイングの西村、(いづれもFWの選手をバックスにコンバートしてきたものでスクラムのプロです)をスクラムに参加させました。

日大戦記事1
日大戦記事2
 そして戦略を二つに分け、Aアタック(バックスに回さない)Bアタック(積極的にバックスに回す)を時間帯によって使い分けるようにしました。
 
 まず試合開始直後はAアタックでスクラムは10人で組んで、すぐにはボールを出さずに押し続けて、ボールが出たらスクラムサイドを攻めるか、キックで攻める。
 15分から20分間Aアタックを続け、その後10分間ほど、通常のスクラムでBアタックにする。そしてまたAアタックに戻し、10人でスクラムを組む。

後半はAアタックから始め、15分ほどして残りはA,B,混合のCアタックにする。

 日大は強力FWが売りで、前半はリードされていましたが、後半になり、日大FWの動きが止まり、逆転勝ちしました。

 岡先生の私への指示は次のようなものでした。
 「Aアタック、Bアタックの切替の時間はお前に任せる。ただし、まずAアタックから入り、Bアタック、この順序を間違えるな。 逆だと効果が薄い。80分間の中での時間配分を考えろ。Aアタックは効果が出るのに時間がかかる。得点差は気にするな」

 この指示が仕事にどのように影響してきたかは後日書きます。