坂田さんは京大100周年誌デジタルコンテンツのインタビューの中で次のように語られています。
星名先生の理論の凄さは皆知っているので、私も同様に感じていました。
大学4年生の時の京都大学戦ではその凄さに驚きました。前半は京大の早い試合運びに振り回され、リードされてゴール前まで攻め込まれていた時にそのプレーは起きました。
ゴールポスト前のラックで京大はセンターの宮崎が反対側の私のサイドに走りこんで来たので、相手が3人こちらが2人でこちらが一人少ない場面になるところでした。
私が宮崎に向かってタックルに行けば、宮崎はパスをして残りは2対1となり、簡単にトライされます。また私が宮崎にタックルに行かず、私の対面の選手にタックルに行くと、宮崎はパスをせずに私の背中を抜いて、走ってトライをします。これは宮崎の得意のプレーの一つで、彼が判断ミスやパスのタイミングを外すことはないと思いました。
私は宮崎の方向に向かって少し走り、すぐ私の対面の選手の方向へ向きを変えて、またすぐ方向を私がスタートした場所へ戻る、丸く円を描くような走りをしました。その間宮崎の顔も方向も一度も見ていません。タックルのために姿勢を低くする間もなく、宮崎と正面衝突するような形でぶつかり、抱きかかえるような形でタックルをしました。
その瞬間宮崎が「ナイスタックル」と口走りました。 数十年経ち、宮崎(故人)と最後に会った時に、この時の話になり、「お前のタックルがなかったら京大は同志社に勝っていた」「俺もそう思う、あの時の京大の勢いはすごかったので、もしあそこでトライを取られていたら、後半巻き返すこともできなかったと思う」
「一度ゆっくりこの話をしたい」と言ったのが、宮崎の最後の言葉で、数年後、彼は永眠しました。
本当に星名先生のラグビー理論はすごいものです。
この時の詳しい動きはコチラからご覧になれます。
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